「こんてにゃあ」シリーズは、プラスチック（ＡＢＳ）製の組み立てモデルです。
最近では「３Ｄプリンター」による製品も出回りはじめましたが、「こんてにゃあ」では昔ながらの「金型＋射出成型」によって作られています。

「金型＋射出成型」をざっくり簡単に説明すると、金属製の金型を用意して作りたい形の凹みを彫っておき、ここに溶かしたプラスチック材料を流し込みます。材料が冷えて固まったら、金型から成形品を抜き出す方法です。

組立てモデルを作る場合、まずは組み立てに必要な「パーツ」をランナーから切り離す作業をします。
基本的には、「ランナー」及び「ゲート」までの部分は、組み立てには不用となる部分ですから「パーツ」に接する「ゲート」のギリギリの部分で切り落とすことになります。

通常は、パーツを傷つけないようにするため、ニッパーなどの工具を使って「ゲート」が少し残るように「ランナー」と「パーツ」を切り離し、後から「パーツ」に残った「ゲート」部分をきれいに削り取るように処理するのが一般的です。
「ゲート」部分が残ってしまうと、組み立て時に隙間が出来たりしますので、丁寧に削除、処理してください。

特に、「こんてにゃあ」では脚部の「ゲート」をきちんと処理しておかないと、貨車に積載する場合に浮き上がったりして、車輛側のツメに掛からなかったり、正しく積載ができなくなりますので、きちんと削り取るようにしてください。
簡単な方法は、組みあがった「こんてにゃあ」をサンドペーパーの上に置いた状態で、「ゲート」を平らに削り取る方法ですが、うっかり削り過ぎてしまうと、積載した時にガタつきますから、充分にご注意ください。

「こんてにゃあ」は彩色済みキットなので、「ゲート」の位置に工夫がされています。
すべての「ゲート」は、組み立て後に「ゲート」の切り取り跡が接合面に隠れて見えなくなるように配置していますが、その中で、屋根パーツの「ゲート」は「アンダーゲート」が使われています。

屋根パーツでは天面以外にも、パーツ四方の周囲となる面も、組み立て後に外から見える部分となっています。
そこでこのような箇所では、「ゲート」の位置をパーツの裏（下）側に潜り込ませるように配置して、周囲となる面に「ゲート」が掛からないように処理しています。
これが、「アンダーゲート」と呼ばれるものです。
「ますこっとれいん」の屋根パーツや、ベンチレーターでも採用されています。

「アンダーゲート」でも、「ゲート」までの部分が組み立てに不用となるのは同じですから、「パーツ」に接している「ゲート」のギリギリの部分で切り落とすようにします。加工の手順は普通の「ゲート」と変わりません。
ただし、通常の「ゲート」と違って、不用になる部分が「パーツ」の裏（下）側に付いていますので、忘れずに削りとってください。

冷蔵コンテナ・Ｒ１０形式の屋根では、パーツ周囲となる部分が薄い板状なので、「ゲート」切り取りは慎重に行なってください。